逸美厳選

「拡大写真はこちら」をクリックすると、ウインドウが開きます。

ふくいくと気品高く香る梅が好きで、染めていただいた小紋です。黒地の縮緬地に紅白の梅を絞り染めし、花芯を金彩で描いてあります。

袋帯は袿錦、文様は「正倉院文様山道文」です。古典なのに、モダンにも映りますね。真実に美しいものは常に新しい…。たとえば帯を塩瀬の染帯に替えたら、もっと甘やかなコーディネートになり、それも素敵。
はんなりと優しさを湛えながら、帯の効果で凛とした装いに。初春から二月いっぱいお楽しみなってはいかがでしょう。

淡いピンク色の小紋は、西陣紋織お召し「小葵地唐花文」。
江戸時代まで西陣は貴族の為にこのような手織りの装束を織っている産地でした。限られた階級の装束の御用の為に、大量に織る必要がなかったために機械化がされませんでした。それに対しイギリスでは、カーテンや、壁紙等に大量生産が必要だったために、18世紀に産業革命でジャガード織が開発されました。
ひとむかし前でしたら、貴族のお姫様がお召しになっていたお着物ですね。

袋帯は唐織、「桐竹文様」です。君主の象徴である鳳凰という鳥は、竹の実を食べ、桐の林に住まうという逸話があります。この文様にはそういった意味があります。白地に撚りのかからない白と金の絵経糸(エヌキイト)で織られたこの帯は、唐織の特徴を生かした美しい逸品です。歴史を鑑み、着物と帯の格を考慮することは、とても大事なことです。

お着物の色を選ばれるとき、ご自身の肌色をより美しく引き立てる色を選ばないと損です。好きな色と似合う色は思いのほか違うものです。加齢により変化もしています。
私は日ごろ仕入れや誂え・販売をするときに、特に中高年の女性には肌が美しく見える色に気を配ります。重ねた月日が「風情」に昇華するよう考慮してお勧めしております。

このベージュ地の小紋もそんな色合いです。また、気品高く大人可愛い飛び柄の京小紋は帯を替えていろんな場面で活躍する優れものです。
袋帯は勝山健史さんの「ギリシャの盾」。勝山さんは塩漬け繭の生引きで、絹の艶や質感を最大限に引き出したものづくりに精魂をかたむける賢者。そのご苦労はあらためてご紹介したいと思います。この珊瑚色の帯により、上品に華やぐ装いが実現します。

黒地の小千谷紬の江戸小紋は伊勢型のサイコロ柄。竺仙製の珍しい作品です。男女を問わず楽しめますね。

ベージュ地の縮緬の名古屋帯には、友禅と絞り・手刺繍を施し、白椿と若松が描かれています。きっぱりと中にも優しい気品と風情は欠かせません。
いつもお客様に申し上げますが、自分をどういう女、人間に見せたいのか、着物選びにはとても大事なことです。